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製本加工とは?印刷から仕上げまでの基本プロセスを解説!

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カタログ、パンフレット、社内報など、企業が印刷物を製作する際に欠かせないのが「製本加工」です。

しかし、「製本加工って具体的に何をするの?」「どんな種類があるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

製本加工とは、印刷された用紙を折りたたみ、綴じて、一冊の冊子や書籍に仕上げる工程のことです。
製本方法によって、冊子の見栄えや耐久性、開きやすさが大きく変わるため、用途に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

本記事では、製本加工の基本プロセスから代表的な製本方法、それぞれの特徴やメリットまで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
営業資料やマーケティング施策で印刷物の製作を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

製本加工とは?

製本加工とは、印刷された用紙を、企画や用途に合わせて折り、綴じ、断裁し、最終的に一冊の冊子や書籍として完成させるための一連の工程を指します。
単に紙をまとめるだけでなく、見た目の美しさ、使いやすさ、耐久性、そしてコスト効率など、さまざまな要素を考慮して最適な方法が選ばれます。

企業のパンフレットやカタログ、報告書、社内報、マニュアルなど、多様な印刷物において、製本加工は内容を読者に効果的に伝えるための重要な役割を担っています。
適切な製本方法を選ぶことで、印刷物の品質や価値を大きく向上させることができます。

製本加工の印刷から製本までの基本的な流れ

製本加工は、印刷が完了した用紙を最終的な形に仕上げるまで、いくつかの段階を経て行われます。

ここでは、一般的な製本加工の基本的な流れを順を追って解説します。

1. 印刷工程

製本加工に入る前に、まず原稿データに基づいて用紙に文字や画像が印刷されます。
オフセット印刷やオンデマンド印刷など、印刷物の種類や部数に応じて最適な印刷方式が選択されます。
この段階では、まだバラバラの紙の状態です。

2. 折り加工

印刷された用紙は、冊子のページ順になるように指定された折り方で折られます。
たとえば、A4用紙に4ページ分を印刷し、二つ折りにすることでA5サイズの2ページ見開きが作成されます。
パンフレットや小冊子では、二つ折り、三つ折り、観音折りなど、多様な折り方が用いられます。
正確な折り加工は、後の工程でページがずれることなく美しく仕上がるために不可欠です。

3. 丁合(ちょうあい)

丁合とは、折り加工された印刷物を、正しいページ順に重ねて揃える作業のことです。
複数の折丁(折られた用紙の束)がある場合、それらを順番通りに集めて一冊分のまとまりを作ります。
手作業で行われることもありますが、大量の冊子の場合は丁合機と呼ばれる機械で自動的に行われます。
この工程でページ順の間違いがあると、乱丁(ページ順がバラバラになること)の原因となります。

4. 綴じ加工(製本)

丁合された印刷物を一冊の形にするのが「綴じ加工」です。
ここが製本加工の核となる部分であり、冊子の種類や用途に応じて様々な方法が選択されます。
代表的なものには、針金で綴じる中綴じ、接着剤で綴じる無線綴じ、糸で綴じるかがり綴じなどがあります。
綴じ方によって、冊子の開きやすさ、耐久性、見た目が大きく異なります。

5. 三方断裁

綴じ加工が完了した冊子は、天(上)、地(下)、小口(開く側)の三方をきれいに断裁し、サイズを整えます。
この工程により、ページの端が揃い、見た目が美しく仕上がります。
断裁機と呼ばれる機械で正確に行われ、指定された仕上がり寸法に調整されます。

6. 仕上げ加工(オプション)

製本加工の最終段階として、必要に応じて様々な仕上げ加工が施されます。
これらは印刷物の耐久性や美観を高めるために行われます。

PP加工(プレスコート加工)…表紙に透明なフィルムを貼り、光沢やマットな質感を与え、耐久性を高めます。

UVシルク加工…特定の箇所に紫外線硬化インキを塗布し、光沢や立体感を出す加工です。

箔押し加工…金や銀などの箔を熱と圧力で転写し、高級感を演出します。

エンボス加工・デボス加工…文字や絵柄を浮き上がらせたり(エンボス)、へこませたり(デボス)して立体感を出す加工です。

代表的な製本方法①:並製本(ソフトカバー)

並製本は、一般的に「ソフトカバー」と呼ばれる製本方法で、表紙が本文用紙と同じか、やや厚めの紙で作られるのが特徴です。
比較的、安価で製作でき、広範な印刷物に利用されています。

並製本とは

並製本は、表紙に柔軟性のある紙を使用し、本文と一体化させて綴じる製本方法です。
一般的に流通している雑誌や文庫本、週刊誌、パンフレットなどがこれにあたります。

コストを抑えつつ、比較的短納期で製作できるため、企業の広報物や販促物で広く採用されています。

無線綴じ・あじろ綴じ

無線綴じとあじろ綴じは、主にページ数の多い冊子に用いられる並製本の一種です。

無線綴じの特徴と用途

無線綴じは、丁合された本文の背を糊で固め、表紙でくるんで仕上げる製本方法です。
針金を使わないため、ページ数が多くても対応でき、背表紙にタイトルなどを印刷できるのが特徴です。

特徴…背を糊で固めるため、耐久性があり、しっかりとした仕上がりになります。

メリット…ページ数が多くても対応可能(一般的に48ページ以上)、背表紙に文字を入れられるため書架での識別が容易、耐久性が高い。

デメリット…ページを開いた際に、完全に平らには開かないため、喉元(綴じ部分)近くの文字や画像が見えにくいことがあります。

用途…書籍、雑誌、カタログ、会社案内、報告書、マニュアルなど、長期保存や情報量の多い印刷物に適しています。

あじろ綴じの特徴と用途

あじろ綴じは、無線綴じの一種で、本文の背に細かい切れ込み(ノッチ)を入れてから糊付けをする方法です。切れ込みを入れることで糊が本文用紙の繊維の奥まで浸透し、無線綴じよりも接着強度が高まります。

特徴…無線綴じよりも糊の接着強度が高い。

メリット…ページの抜け落ちが少なく、耐久性が向上します。

デメリット…無線綴じに比べて工程が増えるため、コストがやや高くなる場合があります。

用途…無線綴じと同様に書籍やカタログなどに用いられますが、特に耐久性が求められるマニュアルや参考書などに適しています。

中綴じ

中綴じは、比較的ページ数の少ない冊子に用いられる製本方法です。

中綴じの特徴と用途

中綴じは、見開きの中心を針金(ホッチキスのようなもの)で2、3箇所綴じる製本方法です。表紙と本文が一体となっており、ページ数が少ない場合に手軽に製作できます。

特徴…冊子の中央を針金で綴じるため、完全に平らに開くことができます。

メリット…見開きが良く、写真や図を大きく見せたい場合に効果的。制作コストが比較的安価で、短納期での製作が可能。

デメリット…対応できるページ数に限りがある(一般的に80ページ程度)。背表紙がないため、書架での識別が難しい。耐久性は無線綴じに劣ります。

用途…パンフレット、リーフレット、会社案内、広報誌、会報、プログラム、カレンダーなど、情報量が少なく、手軽に配布したい印刷物に適しています。

中綴じのメリット・デメリット

■メリット

見開きが180度開くため、デザインの自由度が高い。

比較的安価で製作できる。

短納期での製作が可能。

■デメリット

ページ数に制限がある。

背表紙がない。

耐久性が低い。

ページを重ねるごとに中心のページが外側にはみ出す「クリープ現象」が発生するため、断裁位置の調整が必要。

平綴じ

平綴じは、最もシンプルで安価な製本方法の一つです。

平綴じの特徴と用途

平綴じは、丁合された本文のノド元(綴じる側)から約5~10mm内側を、針金で2~3箇所綴じる製本方法です。
中綴じのように見開きの中央ではなく、冊子の端を綴じるのが特徴です。

  • 特徴…冊子の端を針金で綴じる。
  • メリット…非常にシンプルで安価、短納期で製作可能。
  • デメリット…冊子を完全に開くことができないため、ノド元まで文字や画像が入り込むと見えにくくなります。見栄えは他の製本方法に劣ります。
  • 用途…簡易的な資料、議事録、報告書、アンケート用紙、学校のプリントなど、見栄えよりも実用性とコストを重視する場合に適しています。

代表的な製本方法②:上製本(ハードカバー)

上製本は「ハードカバー」とも呼ばれ、耐久性と高級感を兼ね備えた製本方法です。
長期保存や贈答品など、特別な用途の印刷物に用いられます。

上製本とは

上製本は、厚くて丈夫な板紙を芯にした表紙(ボール紙)で本文をくるむ製本方法です。
本文は糸で綴じられる「かがり綴じ」が一般的で、非常に堅牢で耐久性が高いのが特徴です。
見た目にも重厚感があり、高級な印象を与えます。

  • 特徴…厚い表紙、堅牢な作り、長期保存が可能、高級感がある。
  • メリット…非常に高い耐久性、美しい仕上がり、長期保存に適している、贈答品としての価値が高い。
  • デメリット…製作コストが高く、納期も長くかかる傾向があります。
  • 用途…記念誌、卒業アルバム、写真集、辞書、美術書、豪華なカタログ、会社の沿革誌など、永く残したい、特別な価値を持たせたい印刷物に適しています。

かがり綴じ

かがり綴じは、上製本で最も一般的に用いられる本文の綴じ方です。折丁を糸で縫い合わせるため、非常に丈夫で、ページが抜け落ちる心配がほとんどありません。

  • 特徴…折丁ごとに糸で縫い合わせる。
  • メリット…極めて高い耐久性、ページが抜けにくい、見開きが良い(無線綴じより開きやすい)。
  • デメリット…手作業の工程が多く、コストと時間がかかる。
  • 用途…上製本の本文綴じとして、長期保存が必要な書籍全般。

上製本の背の種類

上製本の背には、大きく分けて3つの種類があり、それぞれ開きやすさや耐久性に特徴があります。

ホローバック(腔背)

ホローバックは「空洞背」とも呼ばれ、本文の背と表紙の背の間に空間がある製本方法です。本を開いた際に、本文の背と表紙の背が分離する構造になっています。

  • 特徴…本文の背と表紙の背が密着せず、空間がある。
  • メリット…本が開きやすく、ノド元までしっかり見ることができます。繰り返し開いても背が傷みにくい。
  • デメリット…背の部分が若干柔らかく感じられることがある。
  • 用途…辞書や事典、参考書など、頻繁に開いて使用する書籍。

タイトバック(硬背)

タイトバックは「密着背」とも呼ばれ、本文の背と表紙の背が直接接着されている製本方法です。本を開いても背が一体となって動きます。

  • 特徴…本文の背と表紙の背が完全に密着している。
  • メリット…背が非常に堅牢で、見た目に一体感があり、重厚な印象を与えます。
  • デメリット…ホローバックに比べて開きが悪く、ノド元が見えにくいことがあります。開閉を繰り返すと背にシワが寄ることがあります。
  • 用途…記念誌、豪華な写真集、美術書など、あまり頻繁に開かないが、見た目の重厚感を重視する書籍。

フレキシブルバック(柔軟背)

フレキシブルバックは、タイトバックの一種ですが、背の芯材に柔軟性のある素材を使用したり、背の部分の接着を工夫したりすることで、タイトバックよりも開きやすくしたものです。

  • 特徴…タイトバックの堅牢性を保ちつつ、背に柔軟性を持たせて開きやすくしたもの。
  • メリット…堅牢性と開きやすさのバランスが良い。
  • デメリット…一般的なタイトバックより工程が複雑になる場合がある。
  • 用途…タイトバックの重厚感を持ちつつ、ある程度の開きの良さも求める書籍。

上製本が適している印刷物

上製本はその特性から、以下のような印刷物に特に適しています。

  • 記念誌・社史…企業の歴史や功績を永く後世に残すための重要な記録。
  • 卒業アルバム…一生の思い出として大切にされるもの。
  • 写真集・画集…美しい写真や絵画を高品質で保存し、鑑賞するためのもの。
  • 辞書・事典・専門書…頻繁に参照され、長期にわたって使用されることが前提となるもの。
  • 豪華なカタログ・ブランドブック…商品の高級感やブランドイメージを演出したい場合。
  • 贈答品・コレクション…特別な贈り物や収集品として価値を持たせるもの。

注目の製本技術「PUR製本」とは?

近年、無線綴じの進化形として注目されているのが「PUR製本」です。

PUR製本は、従来の無線綴じで使用されるEVAホットメルト接着剤に代わり、ポリウレタン系ホットメルト接着剤(PUR:Polyurethane Reactive)を使用する製本方法です。
このPUR接着剤は、非常に強力な接着力と優れた耐久性、耐熱性、耐寒性を持ちます。

特徴

  • 従来の無線綴じに比べて約2~4倍の強度を持つと言われています。
  • 接着剤が柔軟性に富むため、冊子を大きく開いても背割れしにくいです。
  • 耐熱性・耐寒性に優れており、環境変化による劣化が少ないです。
  • リサイクル性が高い(紙と分離しやすい性質があるため)。

メリット

  • 高い耐久性で、長期保存や繰り返し使用する冊子に適しています。
  • 優れた開きやすさで、ノド元までしっかり見せたいデザインにも対応できます。
  • 環境変化に強く、海外への輸送や保管にも安心です。
  • 少ない接着剤で高い強度が得られるため、環境負荷も低減できます。

用途

  • ページ数の多いカタログ、マニュアル、報告書
  • 長期保存が求められる書籍、資料
  • 見開きでデザインを見せたい写真集や作品集
  • 海外で利用される印刷物

特に、耐久性と開きやすさの両立を求める企業にとって、PUR製本は非常に有効な選択肢となります。

印刷物の製本加工、こんなお悩みありませんか?

企業の営業資料やマーケティング施策で印刷物を製作する際、製本加工に関して以下のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

それぞれの解決策となる製本方法をご紹介します。

ページ数が多くなって中綴じでは対応できない

パンフレットや資料のページ数が増えてしまい、中綴じでは対応できなくなったというケースはよくあります。

このような場合は、以下の製本方法が適しています。

  • 無線綴じ…48ページ以上の冊子にも対応でき、背表紙が作成できるため、情報量の多いカタログや報告書に最適です。
  • PUR製本…無線綴じよりもさらに高い強度と耐久性を持ち、ページ数の多いマニュアルや長期保存資料に適しています。
  • かがり綴じ(上製本)…極めてページ数の多い辞書や事典、記念誌など、最高品質を求める場合に適しています。

喉元まで開いて見やすい冊子にしたい

見開きいっぱいに写真や図を配置したい、ノド元まで文字が隠れることなく読ませたい、という要望には、開きやすさが重要です。

  • 中綴じ…ページ数が少ない場合、180度完全に開くため、見開きデザインに最適です。
  • PUR製本…無線綴じでありながら、接着剤の柔軟性により、従来の無線綴じよりも格段に開きやすいため、ノド元までしっかり見せたい冊子に有効です。
  • かがり綴じ(ホローバック)…上製本でありながら、背と本文が分離する構造のため、非常に開きやすく、高級感と実用性を両立できます。

繰り返し使用する冊子の耐久性を高めたい

営業資料や製品マニュアルなど、顧客や社員が繰り返し手にする冊子は、耐久性が求められます。

  • 上製本(ハードカバー)…最も耐久性が高く、記念誌や長期保存が必要な資料に最適です。
  • PUR製本…従来の無線綴じより接着強度が高く、背割れしにくいため、繰り返し開閉するマニュアルや報告書に適しています。
  • あじろ綴じ…無線綴じの一種で、糊の浸透を高めることでページの抜け落ちを防ぎ、耐久性を向上させます。
  • PP加工(表紙)…表紙にフィルムを貼ることで、傷や汚れから保護し、耐久性を高めることができます。

表紙を華やかにしてインパクトを持たせたい

企業のブランドイメージを高めたり、展示会などで目を引くパンフレットを作りたい場合、表紙の装飾は非常に重要です。

  • PP加工(グロス/マット)…光沢感や落ち着いた質感を与え、耐久性も向上させます。
  • UVシルク加工(スポットUV)…特定の箇所に光沢を加え、立体感や高級感を演出します。
  • 箔押し加工…金・銀などの箔を施し、高級感や特別感を際立たせます。
  • エンボス加工・デボス加工…文字やロゴを浮き上がらせたり、へこませたりして、視覚的・触覚的なインパクトを与えます。
  • 特殊紙の使用…手触りや見た目に特徴のある紙を表紙に使うことで、個性を演出できます。

まとめ

製本加工は、単に印刷物をまとめるだけでなく、その印刷物の目的や用途、読者層に合わせて最適な形に仕上げるための重要な工程です。

企業の営業担当者様やマーケティング担当者様にとって、自社の印刷物にどの製本方法が最適かを見極めることは、コスト、納期、そして最終的な品質に大きく影響します。
たとえば、手軽に配布するパンフレットなら中綴じ、情報量の多いカタログなら無線綴じやPUR製本、そして会社の顔となる記念誌には上製本といった具合に、目的によって適切な選択が求められます。

最適な製本方法を選ぶことで、印刷物の価値を最大限に引き出し、読者に伝えたい情報をより効果的に届けることができます。

もし、製本加工についてさらに詳しく知りたい、自社の印刷物に最適な方法を相談したいという場合は、ぜひ専門の印刷会社にご相談ください。
プロの視点から、お客様のニーズに合った最適な提案をしてくれるでしょう。

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