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PP加工とは?メリット・デメリット、種類など、印刷物の仕上げに欠かせない加工方法を徹底解説!

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印刷物の仕上がりを左右する「PP加工」。
カタログやパンフレット、パッケージなど、ビジネスシーンで使用する印刷物の品質向上に欠かせない加工方法です。

しかし、「PP加工って具体的にどんな加工?」「グロスとマットの違いは?」「費用はどのくらいかかるの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、営業資料やマーケティングツールの制作を担当される方に向けて、PP加工の基礎知識から種類、メリット・デメリット、注意点まで徹底解説します。

PP加工とは?

PP加工(ポリプロピレン加工)とは、印刷物の表面に薄い透明なポリプロピレンフィルムを貼り合わせる表面加工技術です。
ラミネート加工の一種で、印刷物の保護、耐久性向上、そして見た目の質感や高級感を高める目的で広く利用されています。

PP加工の基本的な仕組み

PP加工は、印刷された紙の表面に熱と圧力を使ってポリプロピレン製のフィルムを密着させることで行われます。
このフィルムは非常に薄く、透明であるため、印刷物のデザインや色合いを損なうことなく、その魅力を引き立てます。

フィルムの種類によって、光沢感のある「グロスPP」や、落ち着いた質感の「マットPP」など、様々な仕上がりを実現できます。

PP加工が使われる印刷物の例

PP加工は、その高い保護性と美観向上効果から、多岐にわたる印刷物で活用されています。

企業の営業資料やマーケティングツールにおいても、以下のようなアイテムでその効果を発揮します。

  • カタログ・パンフレット…頻繁に手に取られるため、汚れや擦れから保護し、高級感を演出します。
  • 会社案内…企業の顔となる重要な資料であり、耐久性と上質さを高めます。
  • 名刺…渡し方や保管状況による劣化を防ぎ、第一印象を向上させます。
  • 書籍の表紙・カバー…読者に長く愛用してもらうために、耐久性と手触りを良くします。
  • パッケージ…商品の顔として、デザインの保護と商品価値の向上に貢献します。
  • POP広告…店頭での視認性を高め、長期的な使用に耐えるようにします。



PP加工の主な種類

PP加工には主に「グロスPP加工」と「マットPP加工」の2種類があり、それぞれ異なる特徴と適した用途があります。

目的に応じて使い分けることで、印刷物の効果を最大限に引き出すことができます。

グロスPP加工

グロスPP加工は、印刷物の表面に光沢のあるフィルムを貼り合わせる加工方法です。

グロスPP加工の特徴とメリット

  • 鮮やかな光沢感…表面がツルツルとしており、光沢が強く、印刷物の色をより鮮やかに見せる効果があります。
  • 高級感・華やかさの演出…光沢が加わることで、視覚的に高級感や華やかな印象を与えられます。
  • 汚れに強い…表面が滑らかなため、指紋や軽い汚れが付きにくく、拭き取りやすいというメリットもあります。

グロスPP加工が適している印刷物

  • 写真集・美術カタログ…写真やイラストの色鮮やかさを際立たせたい場合に最適です。
  • 商品のパッケージ…商品の魅力を最大限に引き出し、店頭でのアイキャッチ効果を高めます。
  • イベントのパンフレット…華やかな印象を与え、来場者の興味を引きます。
  • 飲食店のメニュー…清潔感を保ちやすく、食欲をそそるような鮮やかさを演出します。

マットPP加工

マットPP加工は、印刷物の表面につや消し(マット)のフィルムを貼り合わせる加工方法です。

マットPP加工の特徴とメリット

  • しっとりとした質感…光沢がなく、しっとりとした手触りが特徴で、上品で落ち着いた印象を与えます。
  • 高級感・知的な印象…派手さを抑えつつ、洗練された高級感や知的な雰囲気を演出できます。
  • 光の反射を抑える…光の反射が少ないため、文字が読みやすく、照明下でも見やすいという利点があります。

マットPP加工が適している印刷物

  • 会社案内・企業パンフレット…企業の信頼性や堅実さをアピールしたい場合に適しています。
  • 名刺…上質で落ち着いた印象を与え、ビジネスシーンでの信頼感を高めます。
  • 高級ブランドのカタログ…商品の品質やブランドイメージを損なわない、控えめな高級感を演出します。
  • 書籍の表紙…読書体験を邪魔しない落ち着いた質感で、知的な印象を与えます。

グロスとマットの選び方|目的に応じた使い分けのポイント

グロスPPとマットPP、どちらを選ぶかは、印刷物の「目的」と「ターゲット層」によって判断することが重要です。

目的で選ぶ

華やかさ、目立ちやすさ、色鮮やかさを重視するなら「グロスPP」

落ち着き、上品さ、高級感、知的な印象を重視するなら「マットPP」

ターゲット層で選ぶ

若年層やエンターテイメント性の高い内容にはグロスPPが好まれる傾向があります。

ビジネス層や高年齢層、信頼性が求められる内容にはマットPPが適していることが多いです。

デザインとの相性

写真がメインのデザインや、彩度が高いデザインはグロスPPでより映えます。

文字情報が多いデザインや、ミニマルなデザインはマットPPで洗練された印象になります。

可能であれば、サンプルを取り寄せて実際に手で触れて比較検討することをおすすめします。

PP加工のメリット

PP加工を施すことで、印刷物には多くの付加価値が生まれます。

特に企業の営業資料やマーケティングツールにおいては、以下のようなメリットがビジネス成果に直結する可能性があります。

メリット①耐久性の向上で長期使用が可能

PP加工は、印刷物の表面をフィルムで覆うため、紙自体の強度を高めます。
これにより、折り曲げや擦れ、破れに対する耐性が向上し、印刷物を長期にわたって美しく保つことができます。

頻繁に手渡しされるパンフレットや、何度も見返すカタログなどには特に有効です。

メリット②汚れや水濡れからの保護

フィルムが表面を保護するため、指紋や手垢、軽い汚れが付きにくくなります。
また、多少の水濡れであれば、フィルムが水を弾くため、印刷内容が滲んだり汚れたりするのを防ぐことができます。

飲食店メニューや屋外で使用する可能性がある資料などには大きなメリットです。

メリット③高級感・質感の向上

PP加工を施すことで、印刷物に視覚的・触覚的な高級感や独特の質感が加わります。
グロスPPは光沢で華やかさを、マットPPはしっとりとした手触りで上品さを演出します。

これにより、受け取った相手に「質の高い資料だ」という印象を与え、企業や商品のブランドイメージ向上に貢献します。

メリット④色あせ防止効果

PPフィルムは、紫外線から印刷面を保護する効果も持ちます。

これにより、屋外での展示や窓際での保管など、紫外線にさらされる環境下でも、印刷物の色あせを遅らせ、鮮やかな色彩を長く保つことができます。
特に写真やイラストが多い印刷物には重要な効果です。

メリット⑤印刷物の強度アップ

PP加工は、紙にコシを与え、全体的な強度を向上させます。
薄い紙でもPP加工を施すことで、厚みがあるように感じさせたり、型崩れしにくくしたりする効果があります。

これにより、郵送時の折れ曲がり防止や、展示会での自立性向上など、様々なシーンで役立ちます。

PP加工のデメリットと注意点

多くのメリットがあるPP加工ですが、導入を検討する際にはいくつかのデメリットや注意点も理解しておく必要があります。
これらを把握することで、後悔のない印刷物制作に繋がります。

デメリット①コストの増加

PP加工は、印刷工程に加えてフィルム材料費と加工費が発生するため、加工なしの印刷物と比較して全体的なコストが増加します。
特に小ロットでの印刷の場合、単価が高くなる傾向があります。

予算と効果を天秤にかけ、費用対効果を慎重に検討することが重要です。

デメリット②納期が延びる可能性

PP加工は、印刷後に別途工程が必要となるため、通常の印刷物よりも納期が長くなる傾向があります。

急ぎで印刷物が必要な場合は、事前に印刷会社にPP加工の有無とそれによる納期の影響を確認し、余裕を持ったスケジュールで発注することが大切です。

デメリット③環境への配慮が必要

PP加工に使用されるポリプロピレンフィルムはプラスチックの一種です。

近年、環境意識の高まりから、プラスチックの使用を減らす動きが広がっています。
PP加工された印刷物は、通常の紙とは異なるリサイクルプロセスが必要になる場合があり、リサイクルが困難になるケースもあります。
企業のSDGsへの取り組みを考慮し、代替素材の検討や、本当にPP加工が必要かどうかの見極めも視野に入れる必要があるかもしれません。

デメリット④再印刷時の色合わせの難しさ

PP加工を施すことで、印刷物の色味がわずかに変化することがあります。
特にマットPP加工の場合、色味が沈んで見えたり、彩度が低く感じられたりする場合があります。
そのため、再印刷を行う際に、前回と全く同じ色味を再現するのが難しいことがあります。

厳密な色合わせが必要な場合は、事前に印刷会社と十分に相談し、色校正を行うことを強くおすすめします。

まとめ

PP加工は、印刷物の耐久性や保護性能を高めるだけでなく、視覚的・触覚的な質感によって高級感やブランドイメージを向上させる非常に有効な手段です。
特に企業の営業資料やマーケティングツールにおいては、資料の品質が顧客への印象を大きく左右するため、PP加工の活用はビジネス成果に直結する可能性があります。

一方で、コストや納期、環境への配慮といったデメリットも存在します。
これらの要素を総合的に考慮し、貴社の印刷物の目的やターゲット、予算に最適なPP加工を選択することが成功の鍵となります。

この記事を参考に、ぜひ貴社の印刷物制作にPP加工を効果的に取り入れ、より魅力的なコミュニケーションツールを作成してください。

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